日本の常備薬が中国人観光客をとりこにする理由とは?

日本の常備薬が中国人観光客をとりこにする理由とは?

製造大国から製造強国への転換を目指す中国が打ち出した「中国製造2025」プロジェクト。この中には医薬品産業も含まれているが、訪日中国人客による常備薬の爆買いが最高研究機関の会員に「無力さを感じる」と言わしめた。

「日本を訪れた中国人観光客の目当ての品が従来の温水洗浄便座、炊飯器から医薬品に変わったことは注目すべきことだ」と話すのは技術系の最高研究機関、中国工程院院士の張伯礼氏だ。全国人民代表大会(全人代)代表、中国中医科学院院長でもある張氏は、今年の春節(旧正月)シーズンに日本を訪れた中国人観光客が熱冷まし用の冷却シートやばんそうこう、風邪薬など中国でも手に入る商品を爆買いした理由として「商品の安全性」と「買いやすさ」を挙げ、「中医学に携わる人間として無力さを感じる」と嘆いた。その上で、「中国の医薬品の品質は以前より大きく向上したが、消費者を十分に満足させるには至っていない。このため人々は海外の医薬品により多くの信頼を寄せてしまう」と分析する。

張氏によると、日本の医薬品メーカーの知名度や消費者サービス、商品の包装に凝らされた工夫や説明書の分かりやすさが中国人消費者を引き付けているもようだ。張氏は「われわれも匠(たくみ)の精神を持ち、品質アップとともにパッケージ、説明書の見直しを図ろう」と全面的な改善を呼び掛けている。

実際のところ、この春節シーズンに日本のドラッグストアで風邪薬を購入した上海の女性は「中国の商品と成分に大差はないが、日本の薬の方が飲みやすい。子ども用に味やデザインが工夫されたものだってある」とコメントしている。女性が一度に購入した数は風邪薬だけで20箱に上った。(by Asada)

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